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第2回

しーちゃん「師範は、この番組の題名にもなっている、道やりませんか!?という本を出版されてます。この内容で気になったことを聞いていければと思っています。」

しーちゃん「師範は、元々コンプレックスの塊だったと書いてあって、びっくりしました...。身長も高くて...パワーがある感じというのが、立ち姿だけで、すごく伝わってきて...コンプレックスの塊だったというのには驚いたんですけど...どういったところがコンプレックスだったんですか?」

しはん「この本にも書かせていただいたんですけど、とにかく何をやってもダメだなと思ってましたね...自分のことは...。例えばですけど、小学生ってまだ何もトレーニングを積まれてない...いわば原石ですよね...。 でも、最初から脚が速いとか、勉強ができるとか...女の子にモテる(笑)とか...あるじゃないですか...。それらのことから全部遠かったんです...。


しーちゃん「もともと運動神経は...?」


しはん「自覚としては...身体が元々と大きくて、ちょっと持て余していたんだと思います。走れば5人走ったら4番位とか...一番目立たない所ですよね...(笑) 成績も冴えない感じで...だからといって猛然と努力できるものがなくて...なんか俺って何もないよな...って...。そういうことの塊でしたね...。」


しーちゃん「なかなか小学生とか小さい頃から、なりたいものに向かって、それを頑張りたいという事の方が難しかったりしますよね...。」


しはん「何か欲しかったんでしょうね...サッカーや野球を一所懸命やっている人とかいいましたけど、自分はその時に何もなかったんでしょうね...。何か見つけたいなって思った時に...空手に出会って...これだ!って、はじめて自分が見つけたものが空手でしたね...。”どうなりたかったのか”が、ずっと解らなかったのが...空手に出会って、”俺は強くなりたかったんだ!”って...。はじめて解りましたね...小学生ですから、幼い願望ではあったんですけど...何にも夢中になれなかったのは、それになりたくなかったんでしょうね...。何になりたかったのかが無かったのが、またコンプレックスだったんでしょうね...。一所懸命になれるものがないっていうのが...それ自体がコンプレックスでしたね...。」

 


しーちゃん「本には、空手に裏切られたことがなかったという風に書かれていましたけど、それはどういった所で?」


しはん「それは今も感じますね。やったらやっただけ応えてくれたのは、空手が最初で最後だったので...やったらやっただけ応えてもらえるというのは、いまだに実感しています。努力して、実らないとか報われないとかありがちだと思うんですけど、こと空手に関しては、ほとんど応えてもらえなかったという記憶がありません。裏切られたことがないです。」

しーちゃん「師範の中で、空手が...普段の生活の中で...生きていく中で役立っているということがありますか...?」

 


しはん「カッコイイことをいますけど...(笑)

”I am KARATE”

だって言ってるんですよ...。活かせるとかそういう問題ではなくて、自分は空手で全て出来ていますから、”I am KARATE”なので活かせているとか活かせていないとかでなく、全てが空手てのおかげ...全部空手で成り立っています!」


しはん「武道って自分と向き合わなくちゃならないですよね...。子供達に...どうして強い方がいいと思う?って聞くんですけど...”人を守るため!”とか子供達も答えてくれるんですけど...もちろんそれも大事ですけど...夢とか目標とか持ってもらいたいじゃないですか...そんな時、必ずくじけそうになる時があったり...夢が大きければそれだけそういう試練が大きく来るじゃないですか...そういう時に諦めたり投げ出したり逃げ出したりする心ってあるじゃないですか...。その時に自分が強くなったら、あきらめない、逃げ出さない、投げ出さない...そうしたらまた1つ夢に近づくんじゃないかと...。」

 

しーちゃん「諦めちゃったら終わりですもんね...壁にぶつかっても乗り越えて...また夢に近づくということですよね!」

 

しはん「最終的には闘う相手は自分だよねっていうのは、そういうことなんだよって言うと、あー解るって言ってもらえて...武道を教えていてよかったなって思う瞬間のひとつです...。」

 


しはん「自分に勝つって自分と実際に戦うわけじゃないですから...自分と向き合って、自分の弱いところとかが自分の可能性をなくしてるんだろうなって...そういう所と向き合って闘う...そういうところが武道の目的として、素晴らしい所だと思います。」

しーちゃん「礼儀とかも空手の道場で学んだ記憶があります...。」
 

しはん「スポーツをやってる方々も、皆さん礼儀正しいじゃないですか...野球をやってる高校生が、帽子をとって”こんにちは!”っていうふうに言ってくれたりとか...。礼儀正しいということが、武道の専売特許と言うわけじゃないんです。違うのは、武道には型があるということです。礼儀作法にも型があり、型にはまることによって自分に入入ってくるものがある。それが日本の伝統文化のすばらしいところだと思うんです。

武道の素晴らしい所です。礼儀作法...お辞儀の仕方とか、みな同じ形がある、型から学ぶということがあります。」

...そんな内容の第二回目のOAでした。

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